鋳鋼の固着防止砂の原料としてクロム鉱石砂が使用されるのはなぜですか?
クロム鉱石砂が鋳鋼の固着防止に使用される主な理由は、その優れた物理的・化学的性質にあります。主に鋳造工程において大型鋳鋼品の表面砂として使用され、鋳物表面への砂の固着を効果的に防止します。安定した加熱量と高い熱伝導率を有し、溶融金属と接触すると、優れた耐アルカリ性スラグ効果を発揮するだけでなく、固相焼結特性も備えているため、溶融金属の浸透を良好に防止し、固着欠陥の発生を回避します。
具体的には、クロム鉱石砂は次のような特性があり、固着防止に優れています。
安定した加熱体積 :クロム砂は加熱時の体積変化が小さく、安定した形状を維持し、変形しにくいため、鋳物表面の固着現象が軽減されます。
高い熱伝導率 :クロム砂の熱伝導率は珪砂よりもはるかに高く、熱を素早く伝導し、鋳物の冷却速度を高め、固着の可能性を低減します。
耐アルカリスラグ性 :クロム鉱石砂は溶融金属と接触すると、アルカリスラグに抵抗する効果が高く、溶融金属の浸透を効果的に防ぎます。
固相焼結 :クロム鉱石砂は高温で固相焼結して保護膜を形成し、さらに溶融金属の浸透と固着を防ぎます。
これらの特性により、クロム鉱石砂は鋼鋳物の製造において理想的な固着防止材となり、鋳物の品質と歩留まりを大幅に向上させることができます。
化学データ:
Cr2O3 | SiO2 | FeO | 高い | 酸化マグネシウム | アルミナ | P | S | Cr/Fe |
≥46.0% | ≤1.0% | ≤26.5% | ≤0.30% | ≤10.0% | ≤15.5% | ≤0.003% | ≤0.003% | 1.55:1 |
物理データ:
かさ密度 | 体積密度 | 色 | PH | 焼成温度 | 製錬所 |
2.5~3g/cm³ | 4.0~4.8g/cm3 | 黒 | 7-9 | 1800℃以上 | 2180℃ |
包装:1000kg/ジャンバッグ
生産能力:8000トン/年